「怖い」を「安心」に変えるために。まず揃えたい装備の選び方

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40代から60代になって、新しい趣味としてバイクを選ばれた方、あるいは数十年ぶりにハンドルを握るリターンライダーの方。まずは、その一歩を踏み出した勇気に心から敬意を表します。
「若い頃のように体が動かないかも」「もし転んだら大怪我するのでは……」
そんな不安を感じるのは、あなたがご自身の生活や体力を客観的に見れている証拠です。無理する必要はありません。
まずは形から、つまり「安心」を手に入れることから始めてみませんか?今回は、最初に揃えておきたい「安全装備」についてお話しします。

1.「怖い」と感じるのは、自分を大切にしている証拠です

バイクの免許を取ったばかりの頃や、久しぶりにまたがった時、その重さやパワーに「少し怖いな」と感じることはありませんか?
「周りのベテランは軽快に乗っているのに、自分だけビクビクしている……」と落ち込む必要は全くありません。40代を過ぎてからのバイクライフにおいて、「怖さを知っていること」は最大の武器になります。
私たちは若い頃に比べて、どうしても怪我の治りが遅くなったり、翌日の仕事への影響を考えたりしてしまいますよね。その慎重さこそが、長く楽しく乗り続けるための秘訣です。まずはその不安を、「安心できる装備」で包み込んであげましょう。

2.大人の初心者がまず揃えるべき「3つの基本装備」

安全装備と聞くと「フル装備でガチガチにするのは気恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、最近の装備は街歩きでも違和感のない、おしゃれで機能的なものが増えています。
まずは以下の3点を、納得のいく質のもので揃えてみるのがおすすめです。

頭を守る「ヘルメット」はフィッティングを大切に

最も大切なのはヘルメットです。万が一の際、頭部を守ることはもちろんですが、実は「疲れにくさ」にも直結します。

  • フルフェイスタイプ: 顎までしっかりガードされるため、最も安全性が高く、走行風による疲労も軽減されます。
  • システムタイプ: フルフェイスの安心感がありつつ、停車時に顔の部分を跳ね上げられるので、眼鏡をかけている方や、水分補給をこまめにしたい大人世代に人気です。

お店で実際に被ってみて、どこか一点が痛くないか、店員さんに確認してもらうのが一番の近道ですよ。

操作性を左右する「グローブ」

バイクの操作(アクセル、ブレーキ、クラッチ)はすべて指先で行います。
「とりあえず軍手で……」というのは、実は一番不安を煽る原因になります。手のひらにスライダー(滑り止めの樹脂)がついているものや、拳にプロテクターが入っている専用品を選んでみてください。
「守られている」という感覚があるだけで、ハンドルを握る手の余計な力がスッと抜けるかもしれません。

足首を支える「ライディングシューズ」

意外に見落としがちなのが靴です。
バイクは停車時に片足で重い車体を支える必要があります。くるぶしまで隠れるしっかりした靴を履くことで、立ちゴケの際の怪我を防ぐだけでなく、停車時の安定感が格別になります。
最近はスニーカーのようなデザインのものも多いので、お好みの1足を探してみてくださいね。

3.「プラスアルファ」の工夫で、もっと心にゆとりを

基本の3点に加えて、ぜひ検討していただきたいのが「プロテクター」です。

胸部プロテクターのススメ

実は、バイク事故において頭部の次に致命傷になりやすいのが「胸部」だと言われています。
「本格的すぎてちょっと……」と思われるかもしれませんが、今はジャケットの下にこっそり着込める薄型のインナータイプもたくさんあります。
「もしもの時も、これを着ているから大丈夫」というお守りのような安心感が、あなたの運転をよりリラックスしたものに変えてくれるはずです。

自分の「サイズ」に正直になること

「昔はMサイズだったから」と無理にタイトなものを選ばず、今の自分が最も動きやすいサイズを選びましょう。体がスムーズに動くことは、安全運転における何よりの基礎知識です。

バイクは、風を感じ、景色を五感で楽しむ素晴らしい趣味です。
高価なパーツでバイクを飾るよりも、まずは自分自身の身を守る装備に投資すること。それが、心に余裕を持った「大人のライダー」への第一歩かもしれません。

あなたのペースで、ゆっくりと準備を進めていきましょう。次は、その装備を身につけて、少しだけエンジンをかけてみることから始めてみませんか?